「妹の日」記念シナリオ リプレイ

 

 第8幕  瀬戸兄妹と思い出のアルバム

 

瀬戸愁也:「じゃあ久しぶりに、その辺ほっつき歩くか」取り敢えず海岸、じゃなくて川沿いにするか……。

瀬戸怜花:「夕陽が綺麗だね、お兄ちゃん」

愁也:「だんだん日も短くなってきたなぁ。冬至は……、あと1週間だもんなぁ」しばらく、そのあたりをぼぉっとぶらつく。

怜花:兄妹2人で歩いている。

愁也:じゃあ……。どうしよう。土手に来たからにはこの台詞を言うのか? 「この辺の土手だっけ?」と、いきなり言い出しましょう。お前のところ(設定用紙)に書いてあるのか? 書いてあると思うけど、俺は(笑)。

怜花:あれ、(設定用紙は)どこに行ったんだ? これか。えっと、土手でしたっけ? どれだ?

GM:土手? 場所をもうちょっと、正確に説明したまえ。

愁也:川沿いを歩いていた、それで……、これってどこなんだ? 商店街から川沿いに歩いてきて、(地図を指さして)このあたりを、こう来て。(河口あたりを指さし)「この辺だよなぁ」

怜花:じゃあ、そうだな……。

GM:すごい陰謀だ。

愁也:何がですか(笑)!

怜花:妹をいじめて楽しんでるんですよ。

誠二:そうとしか思えないな。

愁也:違う! 誤解だ。

怜花:するとですね、少しおびえたような雰囲気を漂わせながら、「うん……」

愁也:「あの時は、俺も誠二もすぐ近くにいたからなぁ」

怜花:(消え入りそうな声で)「うん、ありがと……」

愁也:「でもさぁ……。でも、これからずっと、近くにいられるわけじゃないんだぜ?」

怜花:「そうかなぁ? お兄ちゃん、東京行っちゃうの?」

愁也:「俺たちって、もしかしてあまり近くにいない方がいいんじゃないのか?」

怜花:(無言でうつむく)

愁也:そっちの様子を見る。

怜花:いま、ずっとロールプレイしていると思って下さい。

愁也:そっか。じゃあ、黙ってるのか。「お前、子供の頃ってどれくらい覚えてる?」

怜花:「子供の、頃?」

愁也:「小さい頃の話だよ」

怜花:(考えをまとめるように)こうなって、こういう会い方をして、こうだから……。よし、イイや。「あの頃は、1人で寂しかったな……」

愁也:「ああ、俺もな」

怜花:「お兄ちゃん、覚えてる?」

愁也:「ん?」

怜花:「お父さんと、お母さんと、お兄ちゃんと初めて行った……」

愁也:どこだっけ(笑)。

愁也&怜花:(声を合わせて)キャッスルランド。

愁也:なの?

怜花:「キャッスルランドのこと」

愁也:それは……。

GM:記憶判定を要求する。

愁也:ちょっと待って下さい、マスター(笑)。判定を要求? なんなんだ。

GM:視覚記憶か何か、記憶系で。

愁也:聴覚記憶しかないな、俺。あ、あった、視覚記憶あった。それは……、明らかにそっち(怜花)は共感判定をしてもいいぞ(笑)。

怜花:なるほど。

愁也:(ダイスロール)9、だな。

GM:では、あなたは昔そういうことがあったのを思い出します。じゃあ、いかんね。再……、アレがあったあとに、家族4人で行ったというところまでは思い出します。

愁也:ちょっと待って下さい。じゃあ、それは、「はぁ?」と言うか。「そ、そうだっけ?」マスター! 私はあのキーホルダーを鞄につけてますよね?

GM:つけているよ。

愁也:鞄のチャックが少し開いていて……。

怜花:はい?

愁也:キーホルダーが付いているんですよ。

怜花:は?

誠二:なんだ?

笑美子:なんだ? 兄妹の記憶の不一致が。

怜花:は? って言うんですね。「そっか、お兄ちゃん、覚えてないんだ……」

愁也:「お前、このキーホルダーに見覚えあるか?」

怜花:私も記憶判定ですか?

GM:視覚記憶にしようか、一応。

怜花:ないですよ、そんなもの。

笑美子:取り敢えず判定だな。

怜花:(ダイスロール)7ですよ。

GM:まぁ、キャッスルランドのキャラクターの1人をかたどったものであることは、分かる。

怜花:なるほど。多分、そこで買ったものだというくらいしか私には分からない。

GM:ただし、かなり古ぼけている。

愁也:じゃあ、「ごめんごめん。俺が忘れてただけだ。あの時は確かに、お互いぎこちなかったな、まだ」

怜花:「そうだね、でも……」

誠二:ゴホンゴホン(苦しんでいる)。

笑美子:誠二!

愁也:誠二、大丈夫か? 何やってるんだ。

笑美子:冷静に冷静に。平常心平常心。

誠二:何か分かってきたから。ふぅーむ……。

怜花:「あの時、お兄ちゃんが、私に元気をくれたんだよ」

愁也:「それは、俺もだよ。お前が俺に元気を与えてくれたのも事実だ」

怜花:「また行きたいね」

愁也:「みんなで……。そうだな、みんなで」そろそろ雪が降るか(笑)?

GM:雪かぁ。

愁也:雪じゃなくてもイイや。まぁ、木枯らしでもいいですよ。

GM:まぁ、かなり冷え込んでは来ているけどね。朝のうちに言ってくれ。いきなり、夕方になって雪を降らすことはできん(笑)。

愁也:ですね。分かりました。寒風がひゅーっと、一陣吹いたことにしよう。

怜花:じゃあ、ぶるぶるっと震えますよ。

笑美子:(笑)

愁也:「なんだお前、俺があげたマフラー、まだ使ってないのか」じゃあ、するっと巻いていたマフラーを取って、「これ、使えよ」と言って首に巻いてやる。

怜花:「あったかい……」

愁也:「手は冷たいか?」

怜花:手は、手袋してます。

愁也:じゃあいい(笑)。聞いてしまった!

怜花:最初に言いましたよね。

誠二:さっき詰めたじゃない、色々と。まだまだ甘いのぉ。敵はこれほどのものらしい。

怜花:「お兄ちゃんのあたたかさを感じるよ」

愁也:「じゃあ、帰ろうか。そろそろ母さんも心配しているだろうし」

怜花:「うん」

愁也:で、帰ります。

怜花:マスター。この、数値(感情強度)を変えるのはいつ宣言すればいいんでしょう? 勝手にやればいいんですか?

GM:シーンが終わったときか、あるいは自分でモノローグをやりながらか。

愁也:は、はまらん……。

誠二:おもろ。

怜花:下げる、って出来ましたよね?

GM:出来るよ。

愁也:さて、どうしようか……。

怜花:これが、アレだから(「義兄への秘した恋心」4→3)。

GM:(誠二に)動けるだろ?

誠二:動けますよ。

GM:お父さんは、折角だから明日は仕事がないことにしよう。

誠二:あ、そうか。なるほどな。私にもこういうやり方があったのか。

愁也:しまった。明日に回した方がよかったか。

怜花:で、これを1増やしていいですか? (「義兄への愛着」5→6)

GM:うん。

愁也:これ上げるかな。

GM:どれ?

愁也:それは、3番目(義妹への愛着)しかないですけど。いまのシーンをやって、1番上(離婚の際、何もできなかった自分へ無力感)が上がってどうするんですか。

GM:なるほど。上から3番目が1上がる?

愁也:1、でいいや(「義妹への愛着」4→5)。

誠二:なるほどなるほど。

愁也:ちなみに、唯ちゃんとか明日行くメンバーには、4時くらいに……、4時じゃ遅いか、浜磯駅に3時くらいの連絡が行ってる。

GM:3時、浜磯駅。

誠二:よく考えたら、あの時会ってチケットの話をされなかったのはおかしいと思う。

愁也:心にそんな余裕がなかったってコトで。

怜花:なるほど。

笑美子:ポケットティッシュにあまりに心乱れていた(笑)。

愁也:違う!

誠二:あの後、直感で振って分かったよ。明らかにおかしいってことが(笑)。おのれー、どういうつもりだ。

笑美子:何?

 

GM:はい、翌日に行きますね。

怜花:あ、その日の晩。これ(感情強度)を変えるのを、その日の晩にします。で、自分の部屋で、アルバムを抱きながら、思いに耽っています。その時にここ(感情強度を)を変える、と。

GM:なるほど。折角それをやるんだったら、少しかき乱してやるか。

怜花:(笑)マスターの悪い陰謀が。

GM:お父さんが帰ってくるのが少し遅いので、お母さんが……。

愁也:さすがに、俺たちが食事をするときに親父が帰ってきてないんだったら、一緒に食べるように勧めるけど。さすがに、この前の事件もあったから、母さんに、「先に食べてなよ、父さんもああ言ってたし」。

怜花:今日の私の食事風景、心ここにあらずです。

愁也:俺もそうかもしれんけど。まあイイや。

笑美子:なんだかな。まぁ、平和な家庭だった。

GM:じゃあ、指図。

愁也:指図(笑)? なんで親に指図なんですか? 「父さんもああ言ってたことだし、食べなよ」(ダイスロール)14。

GM:愛花さんのアレがアレだから……。

愁也:旦那への愛ですか?

GM:まぁ、折れよう。

怜花:愛が負けた(笑)。

GM:息子への愛もあるから。

愁也:差し引きでしょ。

瀬戸愛花(GM):「そうね、あの人を困らせても仕方がないから」

GM:という感じで、食事はとる、と。では食後で、あっち(怜花)が部屋でそんなことをやっているときに、お母さんは何を思ったのか、昔のアルバムを見て、ふぅとため息なんかついている。

愁也:風呂上がりか何かで居間にやってきた俺がそれを見て……。その写真は何を見ているか分かりますか?

GM:そうですね、いまから何年くらい前でしょうか。家族4人が仲良く暮らしていた頃の写真。

怜花:(笑)

GM:旦那との間に溝が出来始めるよりも前の頃の。

愁也:我々がどれくらい時期のですか。

GM:あなたが10歳くらいの時かなぁ。

愁也:8年前か。

笑美子:数年じゃないな。

GM:あなたが来て、それを見ている、と。

愁也:ちょっと気になったように見て、「ああ、ごめんごめん」

愛花:「あ、愁也。これのもう1つ前のアルバム知らない?」

愁也:「俺は持ってないけど。怜花が持ってるんじゃないの?」

GM:適当なことを。

愁也:適当なこと言ってますけどね。親父か怜花のどっちかしかないでしょう。「じゃないかなぁ」

愛花:「それならいいけど」

愁也:「聞いてみようか?」

GM:それには、特に答えない。

愛花:「あるならあるで、それでいいけど」

愁也:妹のあの最後の言葉も覚えているし。トントン(扉を叩く音)。「おい、怜花起きてるか?」

怜花:返事がない。

愁也:「おーい」さすがに……、やばいな、部屋に入るのはやめておこう。

GM:それはやばいよ。

愁也:じゃ、下りてきて……。

怜花:いや、2回目なら、電気をつける音がしてから、「なに、お兄ちゃん」

愁也:「あ、ごめん。寝てたならいいけど」

怜花:観察判定して下さい。さぁ、頑張って(笑)。

愁也:観察? 目端?

GM:知力系、観察分析。

愁也:あったあった。そして何故か1レベルあるぞ。(ダイスロール)12。

怜花:(ダイスロール)

GM:隠蔽捜索って対抗判定があるけど。

怜花:隠蔽捜索でしょ。まぁ、こうする(目元を拭う)くらいですから、まぁわかるでしょ。

誠二:それで判定させるのはひどいな。

怜花:あまりにも低いようだったら分からないことにしようかな、と。

GM:そんな感じらしい。

怜花:そんな感じですね。目が腫れているとでも思って下さい。

愁也:「どうしたんだよ」

怜花:「何でもない。どうしたの、お兄ちゃん」

愁也:「何でもないじゃないよ。本当にどうしたんだ?」

怜花:「何でもないよ」

愁也:「泣いてたのか?」

怜花:「ううん。違うよ。目にゴミが入っちゃったの」

愁也:嘘だ!

怜花:もちろん、ベタだけどこれを嘘だと言うのか、って感じですね。

愁也:「何を隠してるんだよ」

怜花:「何も隠してないよ」

愁也:「もしかして今日俺が言ったこと、か?」

怜花:「ううん。違うよ」

愁也:ホントか? 今日俺が言ったことか、については共感を振りたいぞ(笑)。

怜花:別に……、いいのか? 別にいいような気もするけど。で、何で対抗なんですか?

GM:取り敢えず、向こうの出目を聞いてからで。

怜花:なるほど。

愁也:(ダイスロール)6ゾロ。

誠二:(笑)

愁也:17だ。

怜花:なるほど。うん、そうですね。

愁也:そうなのか。

怜花:「何でもない。わたし、もう寝るから。何か、用?」

愁也:「もしかして……」

怜花:わたしは抱いてますからね、アルバムは。

愁也:それは、まだイイや。「もしかして、俺、今日よくなかったのかな。そうだったらゴメン」

怜花:「ううん、違うよ。何でもないよ。ただ目にゴミが入っただけだから、気にしないで。心配してくれてありがとう」

愁也:「まぁ、それならいいけど。あとさ、母さんがアルバムを……」

怜花:「あ、ゴメン」

愁也:「見たがっててさ」

怜花:「はい」(手渡す)

GM:まぁ、久しぶりに見ようとしたら、「あれ? 1個ない」ってくらいなんだけどね。

怜花:「じゃあ、お休み」

愁也:じゃあ、受け取るか。受け取って、下に行って、「やっぱ怜花が持ってたよ」と渡して、ひとしきり話をしながら2人で見ましょう。お袋と一緒に見るかな。

GM:なるほど。そこに2人でいるワケね。そうきたか。

怜花:イヤだな。こんな真っ黒い親子。

愁也:どこが黒いんだ(笑)!

笑美子:いいね、親子水入らず。

GM:では、あなたが小学校の3年生くらいですか、3年生か4年生くらいのころ。あなたと、怜花と、親父さんとお袋さんと。色々な写真がありますね。あなたの運動会の写真、学校の遠足の写真、それに親の……、どういう写真があるのか分からんな、親の写真って。

怜花:わたしの七五三がある! 7歳の時の。

愁也:あぁ、ありますね。

GM:で、家族で……。この時期のアルバムだと、比較的あたまの方にはあの写真がまずありますね。

愁也:あのって、どの?

GM:そこ(設定用紙)には書いてないけど、当然想定される写真。

愁也:どの写真だ? いくつか思い浮かばないではないけど……。

GM:(「結婚式」と書いたメモを見せる)

愁也:はいはいはい。

GM:タイミング的にそのころのアルバムですね。

愁也:そうか、その写真か。

GM:それから2、3枚いったあたりで、城崎キャッスルランドにあなた方家族4人で遊びに行ったときの写真があります。両親は子供たちに対して……。両親の表情に比べると、あなたと怜花の表情はどこか固いものがあります。

愁也:でしょうね。

愛花:「懐かしいわね」

愁也:「うん。これ、何年前だっけ」一応……、キーホルダーの写真はないですよね? 2人で持っているような写真とかは。

GM:ないですよ。

愁也:当然ですね。

誠二:何の話だろう。

愁也:それを見ながら、「またこうやって4人で、どこか行きたいね」

愛花:「そうね」

GM:そう言いながらめくっていく、と。

愁也:「怜花もそう言ってたよ、今日」

愛花:「この時のこと、覚えてる?」

愁也:「さぁ……。もう、10年も前だからなぁ、おぼろげにしか」

愛花:「怜花がねぇ、迷子になったのよ」

GM:と、言われると、思い出せるかもしれないね。

愁也:視覚記憶でいいですか?

GM:視覚記憶でいいよ。聴覚記憶だったら声が聞こえるし、視覚記憶だったら映像が浮かぶ。

愁也:(ダイスロール)

GM:(出目を見て)OKOK。では、まざまざと思い出します。4人で行ったキャッスルランドで、妹の怜花が、迷子になりました。家族3人で見つけて、どこそこで落ち合おうと言って、手分けして探した。探している中で、あなたが……。どこで見つけたんだ?

怜花:ちょっと待って下さいね。

GM:3人でバラバラになって探していると、1人で、泣いていた、のかな?

怜花:でしょうね。

GM:泣いていた彼女を、どこで見つけたんだ?

怜花:多分、これ(メモを見せる)があるでしょう。

GM:キャッスルランドのシンボルともいうべき、中央にお城があるんですが、そこの麓のところで、城の衛兵の恰好をしている、いま考えれば係りの人なんだけれども、が、困った顔をして対応しているのをあなたは見つけた。彼女は、やっと会えた知っている人のところに飛び込んできて、泣いてくれた。

愁也:じゃあ、一瞬戸惑いつつも頷いた、って感じかなぁ。

GM:いまのは映像だな。声のハズが。

愛花:「見つけたのって、愁也じゃなかったっけ?」

愁也:「多分、そうだと思うよ」

愛花:「あの子ったらそそっかしくて。近頃は少しはなおったのかな?」

愁也:「あいつだって中3だよ。もう高校に入るんだ」

愛花:「このころは、楽しかったわ……」

GM:と言って、しっとりと涙を流してあげよう。

愁也:ウォー(絶叫)。ウー、ゲー、プー(苦悶)。

怜花:様々な人間関係に挟まれてますねぇ。

笑美子:黒い、黒いよ(笑)。

愁也:こ、この頃は……。

誠二:いやぁ、ここ(笑美子)の方が黒いだろ。

笑美子:全体に黒いね。

GM:家族で暮らすっていうのはそういうことだよ。心を裸にして傷つけあわなきゃならん。

笑美子:大変ね。

愁也:じゃあ、「京都には、父さんも来るんだよね」

GM:?

愁也:北野天満宮です。

GM:ああ、正月のね。

愛花:「その予定だけど」

愁也:「京都ではゆっくりしようよ、久しぶりに親子4人で、水入らずでさ」

愛花:「そうね、あなた達の勉強の邪魔になるといけないけど」

GM:鼻声になりながら。

愁也:ハンカチくらいだしてやるか(笑)。でも、やっぱり、泣いているのは見られんな。「そろそろ……」

GM:じゃあ、そろそろお父さんが帰ってきてあげよう。

愁也:あ、お、う、お……。

GM:幸運判定をする権利があるぞ、君には。

笑美子:幸運判定ね(笑)。

愁也:(ダイスロール)不運。

GM:じゃあ、帰ってきてしまうな。

愁也:そうですね(笑)。

GM:希望を聞いてから振らせないといけなかったな。

愁也:多分不運だったら帰って来るんでしょう。帰ってくると聞いて「あ、お」と言ってたのは、帰ってきて欲しくないって意味ですから(笑)。帰ってくる音がしたら、すぐにアルバムを閉じて、「あ、お帰り」って、お父さんを迎えに行きます。

GM:車で帰ってくるから少し時間があるけど。

愁也:じゃあ、閉じて、「お父さん、帰ってきたみたいだよ」

GM:車庫入れに結構かかる。

愁也:母さんはどんな感じですか?

GM:涙を拭いて、立ち上がって、玄関まで迎えに行く。

愁也:わたしはアルバムを片づけて、ダイニングでお茶でも飲んでまとう。

愛花:「お帰り」

瀬戸満彦(GM):「遅くなった」

愛花:「毎晩のことだから。お食事は?」

満彦:「まだだ」

愛花:「じゃあ、すぐ温めますね」

GM:そういう感じ。今日は、平穏。

怜花:静かですねぇ。平穏無事ですよ。

愛花:「明日は……」

満彦:「ああ、明日は休める。久しぶりにな」

愛花:「よかった」

愁也:じゃあ、親父がメシ食ってる間に、親父に学校の話とか、話をして家族団欒を楽しみましょう。

GM:家族団欒を「楽しむ」の? 家族団欒を「演出する」の?

愁也:え?

笑美子:(爆笑)

愁也:演出なんて失礼な(笑)。

笑美子:いいですねぇ。

誠二:でも、演出するは分かる気がする。

愁也:まぁ、演出しようとして努力して、家族団欒を作ろうとするんだけどね、多分。

GM:OK。じゃあ、翌日浜磯駅まで……。待った待った。いまのシーンで、彼女のここの数値(「娘と義理の息子への遠慮」3)が……。

愁也:俺、これを下げちゃうか? 一番下(義理の母への遠慮)。まだだな、やめておこう。これを下げてしまったら終わりだからな。

誠二:お、終わりとか言ってるぞ。

笑美子:お、終わり? 終わるの?

誠二:何だ、いったい?

愁也:というかだね、数字(感情強度)の大きいのは、だ。ちょっと増えても振れ幅としてあんまり変わらないけど、小さいのは1個増やしたり1個減らすと、一気に変わるってことを言いたかったんだ。

誠二:それは分かる。

GM:2点のヤツ(感情)を2点減らしたら消えるんだ。技術的な問題。

愁也:だから、さすがに減らすのはまだかな、と。

誠二:一番大きい数字(感情強度)は動かしにくいね、やっぱり。

愁也:動かした(笑)。

誠二:あっ、大切なことを忘れていた。

愁也:そうか、ここを増やすと隠せなくなるんだ。(感情強度が6点以上になると、その感情は隠せない)

GM:そこはこれからですよ。では、翌日12時の浜磯駅までは飛ばしてよろしいですか?

笑美子:バイトに、しばらく休むことになりますと伝えておこう。

GM:では、チーフの洋二郎君が。

中沢洋二郎(GM):「そうかぁ。君が抜けると痛いんだよなぁ。真面目にやってくれるしさ」

笑美子:「すみません、年末には戻ってこれると思いますけれど……」

怜花:真面目なバイトは貴重ですよ。

 

 

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