「妹の日」記念シナリオ リプレイ

 

 第3幕  ナクドナルドハンバーガーの罠

 

GM:同日。浜磯中。

瀬戸怜花:あ、私か。なんでしょう?

GM:放課後。

木村誠二:そうそう、土曜日は週休二日制が取られているんですか?

GM:隔週週休二日制か? 取られている。

瀬戸愁也:こないだは半日だったらしいから、今度の土曜は休みだ。そしてクリスマスはどうせ冬休みだから変わらん。

小浜唯(GM):「怜花ちゃん怜花ちゃん」

怜花:「何、唯ちゃん?」

唯:「今日、帰りに時間ある?」

怜花:「うん、あいてるよ。どっか行くの?」

唯:「ちょっと、寄りたい店があって。怜花ちゃんもきっと気に入るよ」

今井笑美子:引っかかる、何か。

怜花:何屋さん?

GM:店の名前をあなたも知ってますけど、浜磯駅前にあるファンシーショップ。

怜花:名前は?

GM:何にしようね。ここの名前は、リボンにしておこうか? ブルーリボンにしておこうか。レッドリボンはヤバイし。

一同:(爆笑)

誠二:バイオレッドリボンくらいにしておきますか?

笑美子:ブルーでいいよ、ブルーで。

GM:そんなかんじで、下校時。浜磯駅前にあるファンシーショップ「ブルーリボン」。どんな店かというと、私に詳しく説明できるわけではないんだが、ファンシーな文具とか、ファンシーなアレとかを売っている。

怜花:分かりますよ。

誠二:ファンキーなものを売ってる? あまり区別が。

笑美子:ファンキーはヤバイだろ。

GM:その店内を……。

愁也:さて、そろそろ幸運判定の準備をしておくか。

誠二:何に使えるんですか?

愁也:登場チェック。

GM:ちょうどそのころ、そこを通りがかった、というふうに宣言できるんだよ。

愁也:私もどうせ浜磯駅で降りるんですからね。

誠二:なるほどねぇ(と言ってダイスを構える)。

GM:では、君ら二人は幸運チェックをしてもよかろう。

愁也:目標値は最初に聞いておきましょう。俺はマイナス1なんだよな、これ(幸運修正)が。

誠二:サシの勝負か。

GM:目標値は……。高い方が、遭遇するかどうかを宣言できる。

誠二:あ! 帰ってない。部活やってる。

GM:そんなことないよ。

誠二:大丈夫ですか?

GM:OK。それも含めて幸運判定なんだ。

誠二:なるほどー!

怜花:今日は臨時で休み、とかですか。

愁也:負けた方は自動的に登場できないんですか?

GM:勝った方が、登場しないと宣言すれば、回ってくる。

愁也:回って来るんですか?

GM:宣言の権利が回ってくる。

愁也:(ダイスロール)一応、俺は8だ。

誠二:9。

愁也:1負けた……。もちろん、君の選択肢はアレだよな?

誠二:当然、登場するに決まってるじゃないか。

愁也:あぁぁぁぁ。

GM:登場するタイミングは適当に見計らって。もはや我々は店内にいるので……。店内に入ってくる?

誠二:いや、外から見て、アレ?って感じなんでしょ。

GM:はいはい。

愁也:出てくるところでの遭遇とか、色々あるぞ。

GM:では、少し待っていてくれ。

怜花:唯ちゃんはどういう名目で来ているか分かりますか?

誠二:買いに来ているんでしょ、何か。

GM:ちょっとキーホルダーで探しているのがあって。

笑美子:何だ、店員さんが目当てじゃないのか。

怜花:ファンシーショップは基本的に男の店員さんなんかいませんよ。

笑美子:そりゃそうだね。

GM:では店内を、どこかなぁ、という感じで探している。

怜花:「わぁ、これ可愛い」

GM:それから、あったあった、と壁の、一面という感じではないですけど、キーホルダーがずらっと並んでいるところにつきます。その隣に、雑誌をコピーして貼ってあります。「話題騒然」とかのあおり文句の……。話題騒然だと悪い週刊誌みたいなのでやめよう。

怜花:いま、巷で話題の、という感じでしょ。

誠二:「人気!」とか書いてあれば。

愁也:大好評とかでいいんじゃないですか。

GM:半分おまじないグッズみたいなものかな。

誠二:理解理解。これを持っていると幸せになれますとかいうヤツだな。

GM:さらに具体的に言うと、恋愛運がらみのものですね。

怜花:なるほど。

GM:プレートキーホルダーです。基本的には。

怜花:「あ、これ彩ちゃんも持ってた」

GM:よく見ると、キーホルダーが2つあって、2つ、こんな感じで(怜花のプレイヤーだけに図示。2つのキーホルダーが、ハートマークで連結されている)。

怜花:ああ!

誠二:全てを理解した、いま(どうも見えていたらしい)。

GM:怜花にしか見えていないのだが。ここ(ハート)が割れるような仕組みになっているんですよ。

怜花:なるほど。

笑美子:何となく、分かったね。

誠二:使い方が分かった。

GM:そういうものがあって、彼女はそれを購入しようとしているらしい。それにイニシャルを自分で付けるのかな。

誠二:(失笑)失礼。関係ないですよ。いまからの将来を考えてね。

笑美子:もう、誠ちゃんったら。

GM:で、唯ちゃんはその中から一つを。

唯:「あ、これ可愛い。これだったら、気に入ってくれるかなぁ」

怜花:「えっ! 唯ちゃんいるの?」

愁也:誰だ?

唯:「怜花ちゃん、いないの?」

怜花:「あたしいないよぉ」

GM:共感(ダイスロール)。

愁也:(爆笑)6ゾロ!

怜花:じゃあ、あたしも共感で対抗?

愁也:いや、演技演技。対共感は演技。

怜花:演技取っておくんだった(ダイスロール)。

唯:「ほらぁ、ホントはいるんでしょぉ? これなんかどう?」

GM:と勧めてくれます。

怜花:「いいよ私は」

唯:「でもこれ、本当によく効くんだって」

愁也:きかへんきかへん。クスリみたいだな。

笑美子:キクがカタカナになってないか?

愁也:そんなんで効くんだったら、プレイヤーの私が買ってますよ。

GM:いや、やっぱり買えないかなぁ。

怜花:プレゼントですって言って買えばいいでしょ。

愁也:ダメだ。いない場合にはダメなんだ。

GM:願いが叶うものですから、あくまで。

愁也:何でもいいから欲しいじゃダメなのかな。

GM:取り敢えずターゲットいないと。しばらくすると、唯ちゃんはその中の1個を選んで購入していきます。

怜花:では私は買わない。

GM:買わない。

誠二:買わないのか。つまらん。

GM:買わないんだな。

怜花:買わないんですよ。「で、唯ちゃん誰なの?」

唯:「怜花ちゃんも、本当のこと隠すから、教えてあげない」

怜花:「だから私はいないって」

唯:「嘘。顔に書いてあるよ」

GM:まぁ、6ゾロでちゃったからなぁ。絶対隠してる、ってばれてるらしいので。そういう感じで店から出てくるわけですか?

誠二:そこで出会うわけだ。なるほど、そういう仕組みだったのか。

笑美子:(笑)世の中の仕組みを理解しちゃった?

誠二:理解した。因果律の流れをいま汲み取った。

怜花:「あっ、誠ちゃん」

誠二:「おぅ、こんなところで。そこにいるのはこないだの?」

唯:「あっ、どうも。えっと……。14メートル先の人?」

一同:(笑)

誠二:14メートルの仲の人でしょ。

唯:「あの、ひとみさんの弟の」

笑美子:インパクトが。

誠二:「ま、まぁ」

GM:ひとみさんに負けてるよ。

誠二:いや。女性陣には負けているが、男性陣には勝ったはずだ。

怜花:兄貴(愁也)には勝ったと。

GM:お父さんとかな。

誠二:お父さんには勝ってる。

GM:もはや比較の対象にならんよ。

誠二:あの姉貴、また余計なこと言ったんじゃないのか、という感じで。

唯:「先日はどうも」ぺこり。

誠二:「あの時はいろいろあって楽しかったねぇ」店から出てきたので店の方を見て、「何か買い物でもしたの?」野暮なことを聞くなぁって気もするけど。

GM:聞かれているのは君(怜花)らしいぞ。

怜花:なるほど、私に聞いてるんですか。「唯ちゃんがねぇ」

唯:「ええ、ちょっと」

GM:頬を、赤らめないな。

誠二:あまり関係ないから。

愁也:なるほど、そうではないのか。

笑美子:よかったなぁ。

愁也:取り敢えず一つ潰れた。

誠二:何を潰したんだ?

GM:カメムシ?

怜花:蟻じゃないんですか?

誠二:それ以上は詮索せんだろう。どう考えても。

GM:それからちょっと歩いていくと、唯ちゃんは一人、家の方向が違うので。

唯:「私はここで」

怜花:「じゃあね」

誠二:じゃあねなのか?

GM:君ら二人だ。

一同:(笑)。

怜花:いま何時くらいですか?

GM:4時5時くらいかねぇ。

怜花:うちの晩飯は何時ですか?

愁也:7時。

GM:なるほど。

誠二:遅いですねぇ。

GM:そしてお父さんはその7時の食事にも最近、帰ってこないと。

誠二:ひとみさんはいつ帰って来るんですか?

GM:ひとみさん? 日による。

愁也:(笑)

怜花:ひとみさん登場判定とかあるんですか? ちなみに。

誠二:あるだろ。

愁也:あるんじゃないか。「傍若無人」(第六能力)のところに「そこにいる」とか。「あ、聞いちゃった」とかいう技能があるんだよ。

誠二:傍若無人5くらい持ってるよ。

愁也:「聞いちゃったよ。誠二、そうだったんだ」って(笑)。

誠二:人を邪魔するためなら何にでも使える(笑)。最低な。

GM:登場判定して欲しい?

愁也:誠二、やめとけ! マスター、私もそろそろ家に帰りかけているとか。

怜花:「ねえ、誠ちゃん。ナックにでも……」どっちだ? ここは関西?

愁也:ナックだ。関東だからナックだ。

誠二:そこはマスターに一任。

愁也:関西ではナクドっていうらしいよ、とかネタを振っておけばいいんだよ。

怜花:「ねぇ、ナックにでも寄っていかない?」別に珍しいことでもないでしょ?

GM:浜磯駅前にあるかどうかはまたちょっと微妙なところかもしれんが。

怜花:あるでしょう。

愁也:今だったら、ファーストフードはどれかありますよ。

GM:いまナクドナルドでは、「グリルビーフンバーガー」が限定メニューとして販売されている。

一同:(笑)

愁也:ビーフン! ビーフン! 俺それ食いたくねぇよ。

笑美子:イヤだ! 今頃わたし……。

愁也:「グリルビーフンバーガーセットでよろしいですか?」とかやってるのか?

誠二:恥ずかしいー!

一同:(爆笑)

笑美子:今頃わたし、白岡駅前店で、「グリルビーフンバーガー1つですね」って。

誠二:「店長、ビーフン1つ」

怜花:季節限定のヤツは「スペシャル」っていうんですよ。

愁也:ナックに入るんだったら、俺はそこを通りがかるでも何でもイイや。

愁也:私、ナックに入っているところに突然登場してもよろしいですか?

GM:まぁ、いいよ。

愁也:やったぁ。

怜花:笑いが止まらない……。グリルビーフン……(笑)。

笑美子:思い出すな(笑)。

誠二:おかしいですね(笑)。

笑美子:ビーフンですよ、ビーフン(笑)。

怜花:(爆笑)

笑美子:インパクトありすぎ。

誠二:インパクトあるよね。中身まで想像できるのがおかしいよね。

愁也:しかもグリルですからね。

誠二:どの辺がグリルなんだろう。

笑美子:ハンバーグの部分がグリルで、その上にビーフン。

誠二:ビーフンの部分がグリルでしょ、やっぱり。

愁也:早く続けろ、お前ら!

怜花:「あ、新しいの出たんだ」って感じで。

一同:(笑)

誠二:確認してるんだ。

愁也:マスター、グリルビーフンバーガー頼みましたよ、こいつ。新しいのとか言って。

笑美子:「はい、スペシャル入りまーす」って、私じゃないけど。

誠二:「最近、変なメニューが多いねぇ」

怜花:「だよねぇ。どんな味なのかなぁ」

愁也:東海限定らしいよ、これ。

誠二:ふぅむ。まずいとは言えん(笑)。

怜花:「おごってくれるの?」

誠二:まぁいいだろう。財布の具合は大丈夫という噂なので。「今日は僕が払っておくよ」

怜花:「ありがとう」

誠二:いつものことらしいので。

怜花:2回に1回くらいおごって、2回に1回くらいは半々じゃないですか?

誠二:多分。別にそんな変なことでもないらしい。

笑美子:いつもお兄ちゃんの知らない場所で。

愁也:俺がいるときは俺が払うけど。

誠二:ふふふ。俺は金持ちさ。

笑美子:さっきの発言は、お兄ちゃんのいないところで2人でよく行っているような……。

愁也:俺もそう聞こえたんだけど。

誠二:これだけ近ければ別に珍しくないよ。14メートルの仲ですからね。ふんだんに14メートルを使いまくる(笑)。

愁也:早く続けろ! お前らが二人っきりで話をする前に、俺が侵入してきて三人にしちまうぞ、この野郎。

笑美子:知り合いに見つかっても知らないからね。

誠二:では、グリルビーフンバーガーは来るんですか?

笑美子:そりゃね。

GM:スペシャルメニューは常にたくさんありますから。すぐ出せるようになってますから。

誠二:あんまり売れてないと思われる。

GM:「すぐ出来るのは?」「今ですと、グリルビーフンバーガーか……」って感じか。

怜花:「じゃあ、グリルビーフンバーガー2つ」

誠二:え?

一同:(笑)

誠二:まぁ、頼まれたんなら食うか……。苦渋の決断に思われてきた。

笑美子:「グリルビーフンバーガーお2つですね」

怜花:「セットで」

誠二:他に頼んでいる人はいるんですか?

GM:いなくはない、かな。

笑美子:「お飲物は何に致しましょう?」

怜花:コーラかなぁ。

愁也:では、カップルが何組かいるナックの中で。あなた達のすぐ隣の卓ではカップルがいちゃいちゃしていたってことで。

誠二:それはイヤだな。そこは敢えて避けるんじゃないですか、やっぱり。

怜花:全然気にしませんよ、ナックの中じゃあ。

GM:どこかに席を取ったと。

怜花:「ねえねえ、今年の冬はどこか行くの?」

一同:(笑)

誠二:それじゃあ、飲んでたヤツをぶっと吹き出す。

怜花:「どうしたの?」

誠二:「まあ、別にまだ決まってないけど」それは本当だ。

笑美子:決まってないけど、だな。ホントに。

GM:声が震えている。

誠二:動揺している。

怜花:「うちはねぇ……」。多分、年が明けてからどこか行くって感じだろう。

GM:初詣?

怜花:初詣のあとで1泊2日か2泊3日でどこか行くでしょう。

愁也:お父さん、忙しいからな。

誠二:でも休みは取るでしょ、有給。たまってそうだしな。

GM:正月は取引先が止まってしまうから、休みは取れるよ。

怜花:なるほど。「私はねぇ、正月の2、3か3、4くらいにどこどこに遊びに行くの」

GM:ちょっと遠出して初詣くらいがせいぜいかな? あとは親戚まわり。

怜花:なるほど、では京都に行って、北野天満宮。

愁也:北野天満宮にしておこう、素直に。

怜花:じゃあ、「北野天満宮に行くの」

愁也:めちゃくちゃ込んでるぞ、あそこは。

誠二:なるほど。ここ(城崎)からだと京都というのはどういう感覚なのかということを考えると……。なるほどなるほど。

愁也:東海道新幹線で多分、1時間ちょっとで行けるだろ。1時間半?

GM:新幹線なら1時間半くらいかねぇ。

愁也:のぞみなら1時間半。

GM:問題は、城崎駅には新幹線は止まらないことなんだが。

誠二:どこなんです、最寄り駅は?

GM:名古屋か静岡にでて、そこからひかり、ってとこなんじゃないか?

愁也:でしょうね。

誠二:「へぇ、京都に行くんだ」

怜花:「うん。私の合格祈願」

誠二:「そうかそうか」、という感じで納得。

笑美子:お兄ちゃんの合格は願われてないらしい。

怜花:当然でしょう。

愁也:そんなんだったら、俺がもうそろそろ外を通りがかっちまえ。

誠二:なるほど。

愁也:君ら、窓際の席に座っていたってことで。外から「おーい」と手を振る。

誠二:じゃあ、トントンと(窓を叩く真似)。

愁也:じゃあ私も中に入りましょう。まぁ、ハンバーガーは別に腹減ってないからいいや。カリカリポテト1つと、あとはドリンクを。

GM:「新発売の、グリルビーフンバーガーはいかがですか?」

愁也:「今回はいいです」

誠二:グリルビーフンバーガー、うまいよ。

怜花:「あ、お兄ちゃん」

愁也:「なんだ、二人して……」

誠二:「まぁ、ここ座れや」

愁也:「お前、今日は部活よかったのか?」

誠二:今日は、臨休ということにしよう。

愁也:「確かに水泳部だからな。冬は……」

誠二:「プールの掃除がたまにあるんだけど」

愁也:「お前、冬の予定は入ってる?」

誠二:「さっきも聞かれたんだけどさぁ、まだ決まってないけど?」

怜花:「うちは私の合格祈願のために京都に行くんだよね」

愁也:「そうそう。俺の合格祈願も入ってるけどな」

誠二:「ああ、なるほど。そうだったな」

愁也:「大変だよ、うちは2人受験生だからな」

誠二:城崎学園は結構、って話を聞いたから、「結構難しいらしいからな」

愁也:「まあ、怜花なら大丈夫だと思うけどね。俺でも入ったんだぞ?」

誠二:「そっちは大丈夫なのか?」

愁也:「う〜ん。分からん」

怜花:「お兄ちゃんは大丈夫だよ。城崎大学に絶対行けるよ」

誠二:中学の難しさと大学の難しさは、どっちが難しいんですか?

愁也:城崎大学云々に関しては、「まぁね」という感じで答えておくか。「分からん。城崎大学に行くかどうかも……。行けるかどうかも分からんからな」

怜花:「え〜。お兄ちゃん、頑張ろうよ」

愁也:「愛知か東京へ出てそっちの方へ行くか、美大系へ進むかもしれん」

怜花:「ダメだよ。お兄ちゃん、城崎大学行こうよ」

愁也:「学力が間に合えば、って感じかな?」

誠二:今の段階でそんなこと言ってちゃ。

笑美子:ヤバイじゃん。

愁也:「センターの結果を見て、かな?」

GM:そろそろ願書出してないと行けない時期じゃなかったっけ?

愁也:「でさぁ。これは別に冬休みじゃないんだけど。年末といえば、何だと思う?」といって、ビラを取り出すか。

誠二:「年末?」

怜花:「年末?」

誠二:「年末かぁ。大晦日?」

怜花:「年末? クリスマス?」

愁也:「まぁ、俺の趣味も考えて、って感じかな、ヒントは」

怜花:「大掃除!」

愁也:ハァ(嘆息)。

怜花:「お兄ちゃん、掃除好きじゃない」

愁也:「そりゃ、嫌いじゃないけど別に好きじゃないぞ。怜花、俺のことそんな風に思っているのか?」

誠二:何だろう? 俺の趣味を考えろが、余計に分からん。

愁也:「まぁ、分からんならいいや」と、ばっと(ビラを)出そう。「第九」。

誠二:おぉぉ。理解理解。

愁也:「年末には第九だろ?」

誠二:知らなかった。

愁也:「知らないのか?」と、年末に何故第九を歌うのかの一節を語ってやろう。年末はオーケストラはカネが無くてとか(笑)。

GM:そっちかい!

愁也:「とかいう笑い話はあるけど、それは違うと思うけどね」

誠二:芸術家にしては夢のないことを言うなぁ、って感じだよな、それじゃあ。

愁也:「というのは冗談だけど」多分冗談ですよ、それは。

怜花:「お兄ちゃん毎年、テレビで聞いてるもんね」

愁也:いや、俺は結構、観に行くこともあるぞ。

怜花:でも毎年、テレビでは見ている。

愁也:テレビは見てるよ。

GM:観に行くなよ。聞きに行けよ。

愁也:いえ、多分結構観に行ってますよ。城崎でもやってますよ。

GM:いや、そうじゃなくて、「観に」じゃなくて、「聞きに」行けよ。

愁也:そういうことですか。市民グループとかでやるところが結構ありますからね。

誠二:「へぇ〜」

愁也:「俺が合唱部やったるだろ? 後輩も入ってる市民グループがやるらしいんだけど……」

誠二:ところで何の芸術を持ってるんですか?

愁也:私は「ピアノ」が2レベル。歌唱1。

誠二:OK。

愁也:「いつもは城崎でやるんだけど、今年は白岡でやるらしいんだよ」白岡市民ホールくらいにしておくか。ばっと、「白岡市民ホール」というのを取り出して。今週末、くらいにしておくか。

誠二:今週末なら予定は大丈夫だな。

怜花:「えぇ〜。お兄ちゃんも出るの?」

愁也:「俺は出ないよ。そんな練習してる暇ないって。受験なんだから。それに俺は、あんまり歌う方は得意じゃないからね」

誠二:まぁ確かにそうかなぁとは思うね。

愁也:「後輩からチケットは少し安くしときますよ、って言われてるから。どう?」

誠二:「チケット売れなくて困ってるの?」

笑美子:(笑)

愁也:「それはないと思うよ。毎年、結構大勢入ってるからね」

誠二:「ふぅん。そうなんだ」

愁也:「白岡市に新しく市民ホールって出来ただろ? あっちの方が大きいから、今年は収容人数大きくして」って話でいいですか? 勝手に。

怜花:「へぇ」

愁也:「収容人数多くするために白岡でやるって言ってたけど」

誠二:「ほぉ、なるほどなるほど」

愁也:「どう、行ってみない?」

誠二:「どうしよう……」

愁也:「ステージで聞くのとテレビで聞くのとは、絶対違うぞ」

誠二:今週末は他に予定なさげ……。今週末は予定無いんですよね? スキーとも何ともかぶらないで。

怜花:「お兄ちゃんも行くの?」

愁也:「そりゃ、当然行くよ」

GM:お兄ちゃん「が」行くんだろ。

愁也:お兄ちゃん「が」行く(笑)。

笑美子:何かずれてるな。そういうキャラなのか?

怜花:いや、お兄ちゃんは勉強してるから行けないから、かわりに行って来いって意味なのかなぁ、って。

GM:誠二と二人で、俺のかわりに行ってきてくれ、と。

笑美子:何と、お兄ちゃん公認のデート?

愁也:別にそれくらいさせてもいいけど。幼なじみなんだし。「で、どう? 少し安くするって言ってるから、俺の方で3枚調達してきてもいいけど

怜花:3枚か。「唯ちゃんの分も?」

誠二:すごい勘違いをしている(笑)。

怜花:お兄ちゃんは行くこと決まってて、あと3枚かな、と。

愁也:「ひとみさんが来たいって言うなら4枚とか仕入れてきてもいいけど。どうする?」

誠二:「いやぁ。4枚は要らないよ」

一同:(笑)

笑美子:「え、どうして? ひとみお姉ちゃんも行かないの?」

誠二:「うーん。まぁ、ああいうの性に合わないみたいだし……」

愁也:「あの人、多分、週末は用事が入ってそうだしね」

GM:ああ、理解している。全てを。

愁也:最近分かってきた。

笑美子:もてあそばれた?

愁也:違うわ!

誠二:そんな過去が!

愁也:ないない!

誠二:トラウマ。

笑美子:そりゃトラウマだろう。

愁也:「で、どう?」

誠二:まぁ、予定無いなら行くだろう。

怜花:「わたしも行くー」

愁也:「じゃあ、3枚仕入れてくるね」

誠二:「ところでさぁ。このグリルビーフンバーガーってのが出てるんだけど」(笑)

愁也:「ああ、新しいのか」

誠二:「新しいのが出たんだよ」

愁也:「さっき勧められたよ。お腹減ってないからポテトだけにしておいたけど」

誠二:「でも、一度食べてみるといいよ」って感じかな。

愁也:「うーん。じゃあ、今度白岡に行ったときに、白岡のナックにでも寄ってみる?」

誠二:「じゃあ、その時に食べようか」

愁也:「でも、うまいのか?」

誠二:「それはここでは言えん」

愁也:「あんまり売れてないみたいに見えるぞ」

誠二:「でも、一度食べてみることをオススメするよ」

怜花:プリンまんとかメロンまんを勧めるような感じですね。

愁也:「お前がそう勧めるのって、あんまりよかった試しがないんだよな」

怜花:味覚技能で判定しましょうか?

愁也:「この前は何だったっけ? ゲル状か何かの飲み物を飲まされたような……」

怜花(ダイスロール)14。

GM:まぁ……。

誠二:わしも振るぜぇ! (ダイスロール)

GM:企画商品だからねぇ、というほどの味。

怜花:なるほど。

誠二:6しかない(笑)。

GM:あの手の企画商品っていうのは、それで、普段来ない人に一度来店させることが第一の目的なので。その役割を果たす……か? という感じかな。

笑美子:ビーフンでは(笑)。逆にひきそうな気はする。

怜花:「おいしいよ」

愁也:「ところで、どうして今日は? ま、いつものことか……」

怜花:「うん、さっきそこで会ったの」

誠二:「そこ」括弧ファンシーショップ。

愁也:「何か買ったの?」

誠二:「いや、通りがかっただけだよ」

怜花:「何にも買ってないよ。唯ちゃんが買ってたから付き合ってたの」

愁也:「あぁ、あの子。あの子は誘ってみる、第九に?」

怜花:「うーん、じゃあ明日、唯ちゃんに聞いてみるよ」

愁也:「じゃあ、明日中に教えてね。チケット買うから」

怜花:携帯にでも電話するのかな?

愁也:わたし携帯持ってませんよ。

誠二:まぁ、いいか。いろいろやろうと思ったけど……。

愁也:まぁ、そんな感じで、そっちが特に何もしないなら、帰るか。

 

 

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