・ 春風亭小朝独演会「菊池寛が落語になる日」にかけた20作品以上の中から9作品とその原作の現代語訳版を収録。あえて噺が原作と離れた作品を収録したそうな。
・ 率直な感想書いていいですか?菊池寛って面白いですね、天才じゃないですかねこの人。
・ 繊細さ、短編向き、名文家ではない読みやすさ。対談「浅田次郎×春風亭小朝「菊池寛の小説には、心の動きがある」」の中に菊池寛の作品について思ったことが全部書いてあった。
・ 落語&原作のセットのオススメは「お見舞い」 菊池寛「病人と健康者」。
・ 余談ですが人生で唯一生で観た落語は「菊池寛が落語になる日」ではないけど春風亭小朝独演会です。
・ ちなみに、2022年の作家は5作の
光文社文庫編集部。
正確には『短くて不思議な30の物語 ショートショートの宝箱』『ショートショートの宝箱II』『ショートショートの宝箱III』『ショートショートの宝箱IV』『ショートショートの宝箱V』の編者。
各巻ショートショート30作品を収録。
・ 星新一→阿刀田高の選んだ『ショートショートの広場』『ショートショートの花束』(講談社)みたいな公募による多種多様なショートショートが好きでまた読みたくなった。
ただ公募なところに難点があるのか、どれもこれも電子書籍化していないみたいで急に読んでみたくなった時に気軽に入手できない。
なので今回『V』発売をきっかけにわざわざ『IV』までを取り寄せてまで読んでみた。
満足満足。
強いて言えば前述した『広場』『花束』のような選者のコメントが読んでみたいなと思うこともあった。あれはあれでどうしても一人の選者のコメントなので「え、でもあなたのアドバイス通りにしたらこの作者ならではのこのショートショートの味は消えちゃいませんか?」と素人としては思うようなこともあったのだけど。
・ 各巻のオススメはI「宇宙飛行士の死」(平山夢明)II「街針」(小狐裕介)III「ビル行燈」(吉澤亮馬)IV「火猫」(吉澤亮馬)V「雑貨の赤ちゃん」(望月滋斗)。選んだ時点では作者が誰かは全く気にしてなかったので同じ作者から2作品選んでいた事実に今気づいてびっくりした。
・ ちなみに、2020年から続けて2022年も海外古典強化期間として新潮文庫の「Star Classics 名作新訳コレクション」を片っ端から読んでいる。まだ12人目22作目26冊目だけど。
・ 進捗状況は、2020年開始時73冊、2021年開始時65冊、2022年開始時62冊+3冊追加−5冊読破=残り60冊/全83冊。
・ なお、上記26冊の中には「Star Classics 名作新訳コレクション」でも新潮文庫でもないけど伊集院光の『名著の話 僕とカフカのひきこもり』を読んだ後で読んだ『変身』も含まれている。
・ と、いうわけで2022年の海外古典は1915年に出版された
『人間の絆 上巻 下巻(Of Human Bondage)』(サマセット・モーム(William Somerset Maugham))/新潮文庫 2021.11)。
足が不自由なフィリップ・ケアリを主人公にした自伝的小説。
・ 序盤の感想→「フィリップ可哀想」
・ 中盤の感想→「フィリップ………まるで成長していない………」。牧師→公認会計士→画家→医者(→百貨店店員(案内係→デザイナー)→医者)。ここまでずっとフィリップは学業の愚痴と女の話しかしてなくて面白いかつまらないかと聞かれれば間違えなく面白いのだけど本当にみんなが言う「感動のラスト」になるのこれ。
あとタイトルは昔から『人間の絆』って訳されていたと思うけど光文社新古典新訳文庫の『人間のしがらみ』の方がうなずける。
・ 終盤の感想→「フィリップが急に悟るので吃驚する」。悟った後も叔父が死んでくれれば遺産が手に入るのにとか思ってはいるけど。画家時代が百貨店で活きたり貧乏時代が医者で活きたり無駄だと思っていた過去が未来に役立つことが興味深い。
ちゃんと「感動のラスト」になりましたしタイトルはやっぱり『人間の絆』でいいです。
余談ですが「きみは本当に、乳と蜜だ」はすごい誉め言葉だと思うけどこの誉め言葉を使えるシチュエーションに持ち込む自信もこの誉め言葉を使って誉め言葉だと受け取ってもらえる自信もないです。
とりあえずサリー・アセルニー可愛いよサリー・アセルニー。
●新潮社●
●Star Classics 名作新訳コレクション●
●サマセット・モーム、金原瑞人/訳 『人間の絆〔上〕』● 「世界的ベストセラーの決定的新訳! モームがすべてを賭けて書いた「文学の世界遺産」。」
●サマセット・モーム、金原瑞人/訳 『人間の絆〔下〕』● 「生よ、おまえの「とげ」はどこにある? あなたは最後、ページをめくるのが惜しくなる。」
・ ちなみに、2022年の漫画家は『お願い、脱がシて。』(講談社、電子書籍版)で13作の
川中康嗣。
・ 主人公の同級生である個人的メインヒロインの三滝翼。女子バレー部で長身のナイスバディで黒髪ショート+髪留めが特徴。
そんな彼女はここまで単行本14→全16巻中5→6.5回表紙を飾ったり2→3回キス(+ほっぺたとかにキス1→2回)したり出張編にも登場したりしていたから客観的にもメインヒロインに近いポジションなんだと思うのだけど、その代わりに最新話までに最多の9→11回呪われて10→13回(バレー部*2、制服*2→3、文化祭でメイド*2、ビキニ、私服、体育祭でチアガール、ハロウィンで魔女+クリスマスでサンタクロース、ふんどし)脱がされる&1回呪われた主人公を脱がしている。
ハーレムラブコメになりつつある本作ですがハーレムラブコメって過酷な職場なんだなって思いました。
・ ストーリー的には下着に呪いをかけられて脱げなくなってしまう高校を舞台にそれを脱がしていく主人公・神手英心の物語。
格好よく書けば主人公は女の子の窮地を自分の犠牲も顧みず救ってるのだけど、客観的には女の子のパンツを脱がせて持ち帰ってる(呪われた下着を神社である実家で供養している)だけなのに、ここからちゃんとハーレムラブコメになるのが凄い。
ちなみに主人公は上記の設定の割には脱がせたパンツをよくそこらに落としそうになっている。ダメじゃん。
・ ちなみにずっと三池翼だと思い込んでいたのは内緒だ。
参考資料
●甲斐高風のBOOK LIST(春風亭小朝)●
参考資料
●甲斐高風のBOOK LIST(光文社文庫編集部)●
参考資料
●甲斐高風のBOOK LIST(サマセット・モーム(William Somerset Maugham))●
参考資料
●漫画家作品年表(川中康嗣)●
・ 。
・ 尚、一応2022年のキャラクター・次点を挙げておくと、
佐藤ハジメ/ドテラマン、中村マリコ/ドテラピンク(『ドテラマン』日本テレビ 1986.10-1987.02 → 「ドテラマンリバイバル(前編)(後編)」横田卓馬 『タツノコ 60th アンソロジー』企画:タツノコプロ/小学館クリエイティブ 2022.10)になります。
・ 大丈夫わかってます今は令和です。改めて確認したらこれ綺麗に平成ジャンプしてるんですね。
・ 「学校大好き優等生&元気で明るいボクっ娘」のカップルがドテラコーティングシステムの副作用で「変身すると性格が変わるヒーロー」になる(佐藤ハジメ→ドテラマンの方が元気で明るい性格に、中村マリコ→ドテラピンクの方が大和撫子な性格になる)というのが当時の甲斐高風の趣味嗜好に多大なる影響を与えた模様。
・ リバイバルの設定は小学5年生→高校2年生。新たな敵が
「鬼(キ)のひとつ先…苦(ク)を名乗る13人の鬼…!」という設定も好みですし早く連載をですね。
・ 鬼:オンタ・オニゾウ、(インチ鬼大王、思春鬼、)元鬼、短鬼、陰鬼。
トリツ鬼、
タネマッ鬼、
ラクガ鬼、
(えんまちょう:UWAKI、YANKI、BUNDOKI、NONKI、YARUKI、SENTAKUKI、)(キュウケツ鬼(九尻鬼)、ハナイッ鬼、イチガッ鬼&ニガッ鬼&サンガッ鬼(→ソツギョウシ鬼)、洗面鬼、ウソツ鬼、受験鬼、ビデオデッ鬼、ジダイゲ鬼、不景鬼、ステッ鬼、便鬼、注射鬼、モン鬼、ペン鬼、)ウイス鬼、
タメイ鬼、
(えんまちょう:しらた鬼、えの鬼(→すきや鬼)、うわ鬼、のりま鬼、発情鬼、)ヒッツ鬼、
サイコウユ鬼、ヤミツ鬼(ユ鬼ちゃん親衛隊長)、カブリツ鬼(ユ鬼ちゃん親衛隊)、スキス鬼(ユ鬼ちゃん親衛隊)、
シゴ鬼、
ロッ鬼、(えんまちょう:ピン鬼&ポン鬼、)シートン動物鬼&ファーブル昆虫鬼、
タイム旅行鬼、
ドツ鬼、
フロシ鬼、
セ鬼、
オオユ鬼&フブ鬼、
本州リ鬼、
インセ鬼、
ソウジ鬼、
強鬼、陽鬼、根鬼、
天下ムテ鬼、
カセ鬼。
今更なんだけど探偵長ズカン・ソクネッツってもしかして鬼じゃないのか。
・ 「ドテラマンリバイバル(前編)(後編)」(横田卓馬)の「円卓の十三鬼」:忘却苦、タン苦、地獄苦、暗躍苦、ロッ苦、快楽苦、蘊蓄苦、高速苦、シャー苦。
・ 「テンプルとふし鬼゙なおともだち」(みもり)の鬼:イキジビ鬼 またの名を タツノコダイス鬼。
参考資料
●漫画家作品年表(タツノコプロ)●