園部その子

 『危険がウォーキング』のサブヒロイン的少女。眼鏡ッ娘。極度の対人恐怖症から、赤面高熱症状となる。具体的には、周囲の目を意識すると赤面して高熱を発し、周りの気温を上げてしまう。眼鏡は周囲と距離を置くためのアイテムとなっている。しかし、眼鏡をかけると「どうしても構えてしまう」らしく、言葉遣いが堅苦しいものになる(「そのようなことはあるまい」「悪いのはそっちであろう」など)。この性格のため、登校拒否から転校を繰り返していたが、主人公の牧野いくろうなどとの出会いによって彼女は変わっていく。メインヒロインの岡原佳絵がニトログリセリンの汗をかく体質のため、二人の体質的相性は最悪。いくろうを巡って三角関係を繰り広げた。とはいえ、いくろうと佳絵の関係は「コンクリートより堅いニューセラミックス(その子談)」で、その子を持ってしても三角関係に持ち込むだけで多大な苦労があった。佳絵がいくろうべったりのためか、他の男性キャラからモーションをかけられる話はむしろその子の方に来ていたように思う。最後は、クラスメートの「田中」(どう見ても端役)といい仲になる。田中の告白の台詞、「園部さんの赤い顔も、眼鏡の時の妙なしゃべり方も、好きだったんだ、ぜんぶ」は読者のその子ファンの心情をあまりに良く代弁してくれていたが、それだけに端役から一気にその子のパートナーに駆け上がった田中に対する怨念は強い(笑)。登校拒否をしていた頃、世間を客観的に冷静に見る視点が養われたのか、中学生とは思えないほどに大人びている。ちなみに、「眼鏡を取ると美少女」という設定らしいのだが、小生の絵柄の好みか、眼鏡を取る前の方がどう見ても可愛く見える。

 

 

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